オリンピックの交通規制で仕事への影響は?歴代オリンピック会場と東京の比較で予測

東京オリンピックのチケットが1次抽選で当選しました、筆者ミミウサです。

オリンピックを楽しみにするのは良いとして、普通に仕事があります。

メイン会場のある東京都心にも通勤します。

ミミウサ

東京オリンピックの期間中は、どの程度、交通や電車が混雑しますかね。
仕事への影響が心配です。

特に東京都心へ通勤している人や流通関係のお仕事の人は、誰しも気になりますね。

オリンピック委員会によると、次のように「鉄道にも局所的な混雑が発生」する可能性を示唆しており、今から恐ろしい限りです。

仮に、大会期間中の道路交通及び公共交通において、何も対策を行わなかった場合には、高速道路の渋滞が現況より悪化し、鉄道にも局所的な混雑が発生することが想定されています。

引用:TOKYO 2020/東京2020大会時の交通マネジメントと2019年夏の試行

本記事では、オリンピック期間中の交通規制の度合いや、仕事への影響を予測すべく役立つ情報を共有します。

東京オリンピックは通勤へどう影響?

東京オリンピックの開催期間中、特に東京都内への通勤や流通など、仕事への影響はどのくらいあるのでしょうか。

東京都オリンピック・パラリンピック準備局が、「大会輸送影響度マップ」というものを公開しています。

例えば、オリンピック期間中である7月25日の、ラッシュアワーの時間帯(午前8時から9時)の鉄道の運行への影響を見てみます。

赤線は、「普段の朝ラッシュよりも混雑(観客等の影響がかなりある)
ピンク線は、「普段の朝ラッシュよりも混雑(観客等の影響がある)」

ですが、普段の朝ラッシュよりも混雑・・・って、もう普段以上に混雑するのは不可能だと思うのですよ。

そして、オリンピック期間中で、午前8時から9時の鉄道の運行に支障が出るとされているのが8月7日です。

8月7日は、オリンピックスタジアムで陸上競技(トラック&フィールド)、日本武道館で男子形決勝など、都内会場での注目競技が目白押しの日ですね。

参考:オリンピック競技スケジュール 8月7日(金)

競技内容のせいかどうかは分かりませんが、本記事執筆時現在では8月7日が最も赤い線が多いです。

大会輸送影響度マップ、情報の真偽の程はさておき、良く作られてはいるので興味がある方は見てみてくださいね。

リオではオリンピック開催”前”に通常70分の道が2時間30分渋滞していた

「歴代の過去のオリンピックでは大会期間中、交通網に混乱はなかったのだろうか」と疑問に思うかもしれません。

実際、2016年リオデジャネイロ・オリンピックでも、交通の問題は浮上していました。

ワシントン・ポストが「The Olympics may turn Rio into traffic hell」として、オリンピックの交通への影響を報じています。

The 22-mile trip from the center of Rio to Athletes’ Village should have taken about 70 minutes. But on a recent Friday afternoon, taxi driver Ricardo de Andrade spent 2 1/2 hours snarled in traffic as he traveled the route.

(リオの中心から選手村までの22マイル(約35キロ)を走るのに、通常は約70分かかる。 タクシードライバーのRicardo de Andradeは、金曜日の午後同じルートを移動するときに2時間半も渋滞したと語った。)

引用:The Olympics may turn Rio into traffic hell/ワシントン・ポスト(英語記事)

リオデジャネイロ・オリンピック大会期間は、2016年8月5日から8月21日で、この記事は開会前の7月29日(金曜日)に書かれています。

すなわち、オリンピック期間中の交通だけではなく、開催前から大きく交通網が乱れていたということですね。

東京オリンピックで、交通網はどう変わるのでしょうか。

歴代のオリンピック会場周辺の航空地図を比較してみると、2020年現在の東京でオリンピックを開催するということが、かなりのチャレンジであることが良く分かるのです。

歴代オリンピック会場周辺の交通網を比較

歴代オリンピックと東京を比較して、オリンピック会場周辺の状況を紹介します。

2016年リオデジャネイロ オリンピック会場

メイン会場は「エスタジオ・ド・マラカナン」でした。

「エスタジオ・ド・マラカナン」の周囲を、10kmの縮尺で見てみると次のとおりです。

会場周辺は、大きな幹線道路がメインですが、本数は多くないことが分かりますね。

2012年ロンドン オリンピック会場

メイン会場「ロンドン・オリンピックスタジアム」でした。

「ロンドン・オリンピックスタジアム」の周囲を、10kmの縮尺で見てみると次のとおりです。

ロンドンの中心地からは離れた場所にあるメイン会場です。

2008年北京 オリンピック会場

メイン会場は、「北京国家体育場」でした。

「北京国家体育場」の周囲を、10kmの縮尺で見てみると次のとおりです。

メイン会場周辺も大小さまざまな道路が張り巡らされているものの、メイン会場は北京市郊外かつ道路が碁盤の目に整備されているのですね。

2004年アテネ オリンピック会場

メイン会場は「アテネ・オリンピックスタジアム」でした。

「アテネ・オリンピックスタジアム」の周囲を、10kmの縮尺で見てみると次のとおりです。

アテネも、リオデジャネイロと同様、太い幹線道路がメインですね。

2000年シドニー オリンピック会場

メイン会場は「スタジアム・オーストラリア」でした。

「スタジアム・オーストラリア」の周囲を、10kmの縮尺で見てみると次のとおりです。

メイン会場はシドニーからは離れていますね。

2020年東京オリンピック メイン会場周辺の航空写真

そして、2020年、東京オリンピックのメイン会場は、「新国立競技場」です。

「新国立競技場」の周囲を、10kmの縮尺で見てみると次のとおりです。

他の都市でのオリンピック会場に比べて、思いっきり都心にあるメイン会場であることが良く分かります。

東京オリンピックの交通対策の内容は?

上記で紹介した、東京都オリンピック・パラリンピック準備局の「大会輸送影響度マップ」は、何の交通対策も行わなかった場合の影響度(予測)です。

東京オリンピックに向けて、どのような交通対策が検討されているのでしょうか。

そこで、東京2020大会では、関係機関が協力して適切な交通マネジメントを行い、多くの企業や市民の理解と協力を得ることで良好な交通環境の創出し、信頼性の高い大会輸送と都市活動の両立を図っていきます。

TOKYO 2020/東京2020大会時の交通マネジメントと2019年夏の試行

「多くの企業や市民の理解と協力を得ることで」の”多くの”は相当数のと読み替えて差し支えなさそうです。

まとめ

オリンピック期間中の交通規制の度合いや、仕事への影響を予測すべく役立つ情報を共有してきました。

ここで分かったことが、オリンピック期間中といっても、日にちと開催競技内容によって、かなり交通量が変化しそうであることです。

また、リオデジャネイロの事例の通り、オリンピック期間中だけではなく、開催前の混雑に注目する必要がありそうです。

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